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安樂寺について

●安樂寺の沿革
 布遊山清浄院安樂寺は、東近江市柴原南町にある浄土宗鎮西派の寺院である。本堂には、ご本尊阿弥陀如来を中心に、観音菩薩、勢至菩薩、法然上人、善導大師、釈迦如来座像等が祀られている。境内には、山門、鐘楼、聖観音菩薩像、殉国英霊碑等がある。
 安樂寺の由緒について「蒲生郡誌」並びに過去帳記載の「安樂寺略史」によると、当寺の創建は建久三年(一一九二)源頼朝が鎌倉に幕府を開き、佐々木定綱を近江の守護に命じたとき、その家臣柴原左京之助氏重が当地に城郭を構え香華寺としたのが興りで元は天台宗であった。歴史は遷り、織田信長天下を平定すると佐々木氏は滅亡し、柴原左京之助も丹後の田辺へと逃げ、当寺は衰退の一途を辿る。豊臣秀吉天下を統一するも二代続かず、慶長八年(一六〇三)、徳川家康公江戸に幕府を開くと彦根井伊候に柴原南村を付与される。その関係で当山も彦根宗安寺の客末として優待される。寛永三年(一六二六)郭誉上人中興し浄土宗に改宗され今に至る。

●本堂建築の記録
 現在の本堂は百二十年の歴史ある建物である。明治十三年当山第十八世最誉上人の時、老朽化した本堂の改築を発願し建築に着工するが、最誉上人老病し無住となる。その後第十九世聞誉上人赴任し、檀信徒発起し再び本堂の内造作並びに鐘楼堂の改築工事に着手する。そして明治三十四年、二十年の歳月を要し念願の本堂が完成した。その本堂は度々改修を重ね、最近では昭和六十三年に屋根瓦葺き替え等大規模な修復工事が行われ現在に至っている。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●安樂寺の年間法要
 当山では、修正会・仏名会(一月)、春季彼岸会(三月)、宗祖御忌会(五月)、施餓鬼会(八月)、秋季彼岸会(九月)、十夜法要(十一月)、除夜会(十二月)の定期法要と、年間八回念仏講と尼講の月例念仏会を行っている。
 

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